アルテック artek

フィンランドのインテリアブランドであるアルテックは1935年にアルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト、マイレ・グリクセン、ニルス・グスタフ・ハールの4人によって創業されます。「家具の販売のみならず、展示会、啓蒙活動によってモダニズムを促進する」という理念のもと北欧モダン家具を次々と発表しました。特に建築家でありデザイナーのアルヴァ・アアルトの発表した「スツール60」、「パイミオチェア」「90Aテーブル」などは特許を取得した曲げ木と時代を越えて愛されるデザイン性によって世界中で販売されました。

スツール60stool60

創業者かつデザイナーのアルヴァ・アアルトが1933年にデザインし、世界で800万脚の売り上げを記録したスツールです。フィンランド産のバーチ材を曲げ木の技術で直角に加工して製造されています。アルテックはこの曲げ木の技術で特許を取得し、L-レッグシリーズという曲げ木の技術を用いたスツール、テーブル、椅子、ソファベッドを23年間にわたり発表しました。

パイミオチェアPaimio Chair

正式名称は「41 アームチェア パイミオ」。椅子の手すりと脚部を一体化させて成形合板の座面を支える、安定性と軽やかさを兼ね備えたデザインです。1932年、フィンランドのパイミオにあるサナトリウムのためにデザインした本作は、マルセル・ブロイヤーのスチールパイプを使用した「ワシリーチェア」をモデルとしています。しかし、アルヴァ・アアルトは患者を配慮し、鉄よりも温かい印象となる木材へと素材を変更しました。そして、曲線的なデザインとなるよう加工を施し、安定感と軽やかさを両立した現行のデザインとなりました。