フィン・ユール Finn Juhl

フィン・ユールは1912年、デンマークのコペンハーゲンで生まれました。1930年からデンマークの王立技術アカデミーで学び、在学中に建築家のウィルヘルム・ラオリッツェンのもとで仕事をした後、1945年に独立して事務所を構えます。ニルス・ウォッダ―と出会い、代表作「No.45」をはじめ数多くの名作を作り世に広めました。「家具の彫刻家」と言われ、既成概念にとらわれない美しいフォルムの家具を次々と生み出しました。

チーフテンチェア Chieftain Chair

ニルス・ウォッダ―の工房で78脚だけ作られた「チーフテンチェア」。背もたれから肘にかけてのフレームの曲線と、重厚感を醸し出すダイナミックなデザインが特徴。1949年のギルド展でフレディック国王が座ったことが有名で、現在ではデンマーク大使館やミュージアムに貯蔵されています。フレームはチーク材やウォルナット材、アームレストやシートは革張りで作られ、希少価値の高いチェアです。

イージーチェアNo.45

初期に作られた「No.45イージーチェア」は、フィン・ユールの有名な代表作品です。全体を包み込むなめらかな曲線と、独創的なひじ掛けのデザインで「世界一美しいアームを持つ椅子」と称えられました。無垢材を美しく艶やかに仕上げたアームは、どこから見ても彫刻のような繊細な曲線が芸術性を表します。シートがフレームから浮いて見えるようなデザインが特徴で、ゆったりとした座り心地です。