ジャン・プルーヴェ Jean Prouvé

フランス出身の建築家、デザイナー。工芸家の父親よりナンシー派の影響を受け、構造を重視する合理的で産業的なデザインを特徴とします。元々ジャン・プルーヴェのデザインした家具は、学校やオフィス向けの大量生産品を想定して作られたものです。しかし、廃盤となったスタンダードチェアが紹介されて価値が一変し、国内外の著名人や芸能人が愛用するようになり、中古市場で人気が高い品となりました。
またジャン・プルーヴェは建築家としても功績を残し、「クリシー人民の家」「パリ天文台子午線室」などを手がけています。特にアルミ資材の活用やカーテンウォール、プレハブ住宅など現代に通じる建築技術を開発し、建築技術の先進化に寄与しています。

スタンダードチェア Standard Chair

ジャン・プルーヴェの代表作です。
見た目は学校に設置してあるような椅子ですが、体重のかかる後ろ足を太くした作りになっています。「Chaise No.04」の名前で当初は発売され、現在の形に定まったのは1950年代からです。
スタンダードチェアのヴィンテージ品は1980年代に生産が終了し、アンティークショップで紹介されたことを機に、大量生産品から海外のオークションで高額落札されるほどの人気を獲得します。現在はヴィトラ社で復刻版が生産されておりますが、今なおビンテージ品は世界各国の芸能人やセレブを始めとする、コレクター垂涎の品です。