南部箪笥 Nanbu Tansu

南部箪笥は、日本の歴史の中で長く愛用された箪笥として、もっとも有名な岩手県発祥のブランドです。南部とは、現材の盛岡市以北と青森県南部・秋田県北部地域を「南部藩」として、地方文化と歴史の南部箪笥を生み出した地域です。広大な面積を持つ岩手県は、高級タンスにふさわしい優良な木の材料が手に入りやすく、日本独自の漆の塗装加工が特徴。地元の品質の良い資源や技術力を使って高級タンスを生産・販売し始め、海外からも注目を集めました。

南部箪笥Nanbu Tansu

南部箪笥は、現代の生活に実用性も兼ね揃えた家具ですが、見る人の心を動かす美しい芸術品でもあります。気品にあふれたフォルムでモダンな部屋を演出でき、時代箪笥と呼ばれ種類が豊富です。時代箪笥には、整理箪笥といわれる衣装箪笥や階段箪笥・船箪笥・手許箪笥・水屋箪笥などの伝統的なデザインがあります。衣装箪笥は、紙で包む着物や衣装を収納し、伝統的な時代箪笥の中で今でも良く使われています。
厳選した木材選びから釘を使わずに作られた箪笥は、漆塗りをすることで、美しい外観と耐久性をプラス。そして、重厚感のある手打ち彫金金具は、南部箪笥にしかない独特なデザインです。経年変化により、木目の美しさが一層深まりインテリアにも風格を与え、アンティークな箪笥として洋室にも和室にもマッチします。熟練の職人が丹精込めて製作した、世界に1つしかない美しい伝統的な技術品は、他に飾り棚や仏壇・火鉢・姿見なども作られています。