ジョージ・ナカシマ George Nakasima

ジョージ・ナカシマは戦時中にアメリカの強制収容所で、大工から組木細工などの木工技術を教わり、戦後にアメリカにある自宅のガレージで制作を始めました。そのため代表作であるコノイドチェアなどの木製家具は西洋の家具と日本の技術が融合しています。また1964年に来日した際、彫刻家の流政之の勧めで香川県を訪れ、地元の職人で構成された、「讃岐民具連」に加わりました。大都市の影響によらず職人の手でものを作るという考えに触発され、ジョージ・ナカシマは香川県高松市にある桜製作所と組んで1968年に木製家具「ミングレンシリーズ」を発表しました。

ミングレンシリーズMINGUREN　

日本の香川県高松市で活動していた「讃岐民具連」に多大な影響を受けて作られた木製家具です。ジョージ・ナカシマは桜製作所と協力して、日本産の材木と日本の伝統的な木工技術を組み合わせてミングレンシリーズをデザインしました。東京の小田急ハルクでジョージ・ナカシマの個展にミングレンシリーズの家具の展示を行い、知名度を広げていきました。

コノイドチェアkonoido chair

ジョージ・ナカシマが1959年に発表したロッキングチェアに似た木製の椅子です。 釘を使わずに二本の足で椅子の座面を支えています。一見不安定な形をしていますが、組木の技法を用いているため、見た目以上に頑丈な作りをしています。なお組木の技法は戦時中にアメリカの収容所で出会った大工から教わりました。