イサム・ノグチ Isamu Noguchi

アメリカ合衆国出身の彫刻家、インテリアデザイナー、舞台芸術家、作庭家です。第二次世界大戦後よりインテリアデザインを手がけ、1947年にガラステーブルの「ノグチ・テーブル」、1951年に照明の「Akari」をデザインしました。特に岐阜提灯から着想を得た照明の「Akari」は形状を変えて1986年までシリーズ化され、その数は200種類以上に及びます。
　また日系アメリカ人としての出自に苦しみながらも彫刻家、作庭家としても活躍し、パリのユネスコにある日本庭園や彫刻「赤い立方体」、大阪万博や東京の最高裁判所の噴水などを設計しています。1987年にアメリカ国民芸術勲章、1988年に日本の勲三等瑞宝章を受章しました。

アカリAKARI

イサム・ノグチは1951年に仕事で広島に向かう途中に岐阜を訪れます。その際に岐阜提灯にヒントを得て、和紙を使用した照明の「AKARI」を製造します。そして1986年までアレンジを加えながらシリーズ化されました。初期は提灯の形状をしており、ワイヤースタンドを使用するものもあります。他に竹ひご同士の幅が不規則なDシリーズ、縦に長い形状のPシリーズ、現在は廃盤の行灯のようなランプのBBシリーズなど総数は200種類を越えています。

イサム・ノグチ コーヒーテーブルIsamu Noguchi Coffee Tabie

オリジナルは1939年にイサム・ノグチがニューヨーク近代美術館の館長に向けて製作されたガラステーブルです。1948年にデザイナーのジョージ・ネルソンの依頼によりデザインに変更を加え、ハーマンミラー社で「イサム・ノグチ コーヒーテーブル」として発表しました。三角形のガラステーブルを二箇所で支える脚は一見不安定に見えますが、見た目以上に安定しています。360°どこから見てもスタイリッシュなデザインのため、21世紀となった現在も住宅やオフィスで使用されます。アメリカでは現在も正規品がハーマンミラー社より販売されていますが、日本では権利関係により、スイスのヴィトラ社より正規品が発売されています。